ミヤケマイ B面の猫



ミヤケマイB面の猫  作品をご紹介いたします。

現代アーティスト・ミヤケマイは日本人の繊細な美意識や感覚をベースに、
工芸、現代美術、デザイン、文芸など既存の枠組みを超えた幅広い表現活動を行なっている作家です。

今回の浮世絵木版画は「B 面の猫」と題し2月、6月、8月、10月、11月
それぞれを猫の姿を通して描いた作品。

猫は日本人にとって猫は古くから生活の中に馴染む身近な存在であり、
江戸時代後期には歌川国芳ほか多くの浮世絵師が猫をモチーフとして描いてきました。

ミヤケマイ展示写真1 ミヤケマイ展示写真2 ミヤケマイ展示写真3


現代の洋室、和室にも場所を選ばず溶け込む本作は、
コンパクトで床の間などにも飾りやすいお作品です。

江戸時代の浮世絵と現代の社会風俗をつなぎ、伝統的な木版画の技術を用いて表現した本作品には、
過去と現代を天衣無縫に繋ぎ合わせるミヤケマイの作家性が感じ取れます。


愛嬌のあるそれぞれの猫の表情にも大注目の新作です。

「七日の猫」で取り残された月の「B 面の猫」たちが揃い 12 匹の猫になりました。- ミヤケマイ


B 面の猫 - 如月 ( 二月 )
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Kisaragi – February

衣更着(きさらぎ)。まだ寒さが残り衣を更に着る月。
旧暦の春。節分を境に新しい一年が始まり、それまで溜めた汚れを、 豆を投げつけることで追い払い新しく投げた種(豆)から芽が出て 新しい良きことが実りますように。

http://www.ukiyoestudio.com/shopdetail/000000000102

B 面の猫 - 水無月 ( 六月 )
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Minazuki – June (Minatsuki)

(みなづき・みなつき)田に水を入れる月(「無」は「の」 の意味)
瑞穂の國の私たちには水は恵みの雨、6月は今後 の稲作の取れ高、今後の吉凶を分ける季節。飛ぶ前にしゃ がむように、雨降って地固まるように、雨は悪者ではなく 必要なもの、むしろ恵みなのです。

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B 面の猫 - 葉月 ( 八月 )
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Hazuki – August (Hatsuki)

(はづき・はつき) 木々の葉落ち月(はおちづき)
8月は緑の美しい季節、お盆には祖先の皆さんがあち らの世から戻り、私たちも故郷のある人は戻り、皆原 点回帰する。早く帰りたい魂は、みずみずしい緑の胡 瓜(早馬)に乗って帰り、ゆっくり帰りたい人は牛歩 で茄子に乗って帰る。猫に乗って帰るのは誰だ。

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B 面の猫 - 神無月 ( 十月 )
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Kannazukui – October (Kaminazuki)

(かみなづき・かんなづき) 新穀を神に捧げる神嘗月(かんなめづき)
日本では神が一堂に会して出雲にお出かけになっている頃、南米の お盆=死者の祭りである、ハローウィーンの仮装をして、子供達が 街を駆け回りお菓子を集めます。私たちの命は有限で、そして永遠 でもあるということを、循環している全ての、いいことは悪く、悪 いことはいいことだと教えてくれます。

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B 面の猫 - 霜月 ( 十一月 )
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Shimotsuki – November Shimotsuki

(しもつき) 霜の降る月、夜がだんだん長くなり大地が小休止し、虫 や動物たちが冬眠に入るのもこの頃。
5 月上旬(八十八夜の頃)から 6 月に摘みとられたばかりの新茶を詰めた茶壺の口を開けて、炉開き の茶正月。夏の間に仕込んだものをゆっくり楽しむ冬の到来。

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【作品詳細データ】
絵師:ミヤケマイ
画題:「B 面の猫 如月」「B 面の猫 水無月」「B 面の猫 葉月」「B 面の猫 神無月」「B 面の猫 霜月」
限定:120 部
画寸:縦16.0×横41.5cm
紙寸:縦22.0×横47.5cm
制作年 : 2021 年
状態:額装・シート

紙種:越前生漉奉書
サイン:直筆鉛筆サイン
彫師:関岡祐介
摺師 : 久保田憲一 ( 如月 / 神無月 ) 川合千春 ( 水無月 / 葉月 ) 山本駿 ( 霜月 )
出版元 : ( 株 ) コンポジション
販売元 : YUKIKOMIZUTANI


浮世絵スタジオこだわりの浮世絵木版画



和紙職人が漉く和紙に顔料をきめ込むことで生まれる鮮やかな色彩。
現在市場で流通している和紙のほとんどが漂白剤を用いて和紙を白くしています。

本作で使用した越前生漉奉書は、 昔ながらの製作方法に基づき漂白剤を使用することなく
可能な限り手わざにて白くしていますので、和紙の表面上にチリなどが残ります。

漂白剤を使用すると和紙が痛み劣化しますが、本和紙は1000年持つとも云われています。






ミヤケマイ MAI MIYAKE



日本の伝統的な美術や工芸の繊細さや奥深さを過去・現在・未来をシームレスにつなげながら、

物事の本質や表現の普遍性を問い続ける美術家。

一貫したたおやかな作風でありながら、鑑賞者の既成の価値観をゆさぶり、

潜在意識に働き掛ける様な作品で高い評価を得る。
斬新でありながら懐かしさを感じさせるタイムレスな作品は、様々なシンボルや物語が、

多重構造で鑑賞者との間に 独特な空間を産み出す。
媒体を問わない表現方法を用いて骨董・工芸・現代美術・デザイン、文芸など、

既存の狭苦しい区分を飛 び越え、伝統と革新の間を天衣無縫に往還。
国内外で展覧会を中心に活動。


最近の主な展覧会
2017年 ワコールスタディホール京都「面影」
2018年 金沢 21 世紀美術館 「変容する家」
釡山市美術館「BOTANICA
OPAM「アート & デザインの大茶会」
2019年 ICOM 京都大会 / 二条城・ 世界遺産登録 25 周年記念「時を超える美の基準」
2020年 「さいたま国際芸術祭」
さいたま市大宮盆栽美術館 第 6 回「世界 盆栽の日」記念
「ART Sightama さいたま国際芸術祭 Since 2020」
2021年 「ART BASEL 香港 2021: UNLIMITED」
柿傳 ギャラリー個展「夢の跡」

公式サイト http://www.maimiyake.com