瀧下和之の浮世絵木版「龍図」「虎図」をご紹介いたします。
ユーモアのある鬼たちを描く瀧下氏。本作は龍・虎を描いた原画のない木版画限定絵柄の作品です。
龍・虎と対になる本作は、並べて飾ってもそれぞれ飾っても素敵です。
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本作は2点で1セットのお作品です。
龍・虎と対になる本作は、並べて飾ってもそれぞれ飾っても成り立つ飾りやすいお作品となっております。
江戸時代に使われていた顔料に加え、現代の顔料を使用した本作は、落ち着いた色合いでありながら華やかさが感じられます。
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龍と虎
龍と虎は陰陽の思想において、西の白虎と東の龍は対になる存在です。
また日本でも龍虎は「雲をよぶ龍」と「風を起こす虎」として、対峙されて描かれてきました。 |
point1 龍虎の向き
本来、日本美術は右から左に展開してゆくため、
龍虎は、右に龍、左に虎を描きます。
虎 ← 龍
しかし本作は古典的な浮世絵ではなく、現代に即した浮世絵として生み出されたため、敢えて左から右に展開しています。
瀧下先生ならではのユーモアのある視点ですね。
龍 ← 虎
余白を活かした本作は、威厳のあるモチーフを描きながらも圧迫感が無く、飾りやすいお作品です。
point2 キラ摺り
キラ摺りとは、「キラ」と呼ばれる雲母の粒子を使う摺り方です。
江戸時代は金や銀は高価なため、日本画であれば金箔・銀箔を使用するとこをを、当時の浮世絵師は雲母の粉を入れて摺りました。
例えば広重の浮世絵「王子道狐のよ免入」という作品では、闇夜が光って見える良いに「キラ摺り」が使用されました。
摺る際にはニカワを入れるため、キラが剥がれることもありません。
余白を活かした本作は、威厳のあるモチーフを描きながらも圧迫感が無く、飾りやすいお作品です。
お作品は額装を含めてお届けいたします。
額の横寸は42cmと幅を取らずコンパクトです。
画題: |
「龍図」「虎図」 |
制作年: |
2016年 |
版種: |
木版画 |
限定: |
87部 |
額寸: |
61.0×42.0cm |
画寸: |
各図35.5×17.0cm |
紙寸: |
各図42.0×25.0cm |
版数: |
(龍)24 版31 度摺
(虎図)21 版27 度摺 |
紙種: |
越前生漉奉書(紙漉:人間国宝・九代目岩野市兵衛) |
サイン: |
直筆鉛筆サイン・印 |
絵師: |
瀧下和之 |
彫師: |
関岡祐介 |
摺師: |
久保田憲一 |
浮世絵スタジオこだわりの浮世絵木版画
和紙職人が漉く和紙に顔料をきめ込むことで生まれる鮮やかな色彩。
現在市場で流通している和紙のほとんどが漂白剤を用いて和紙を白くしています。
本作で使用した越前生漉奉書は、
昔ながらの製作方法に基づき漂白剤を使用することなく
可能な限り手わざにて白くしていますので、和紙の表面上にチリなどが残ります。
漂白剤を使用すると和紙が痛み劣化しますが、本和紙は1000年持つとも云われています。